伊豆大島巡検について簡単に紹介します。
熱海港から高速船で伊豆大島に渡り、宿に荷物を置いた後、さっそく火口見学に出かけます。
御神火茶屋でバスを降り、11時半頃歩き始めました。まずは、1986年噴火時の溶岩の先端部を見学です。
この上に登ってみると、だらっとした地形が広がっていて、発泡していてがさがさした溶岩のかたまりがごろんごろんと転がっています。2~3mmくらいで径のそろった泡を見せる端正な溶岩もありますが、多くの溶岩の泡の径は大小まちまちでした。新鮮な黒い溶岩に白い灰長石の斑晶が目立っています。
ぱっと見、一般的なアア溶岩の塊です。ぼてっと落ちて立っているような溶岩もあります。前方には目指す火口と、火口から流れ出た1986年溶岩流が黒々と見えています。

マグマ、溶岩、似たような単語なので、混乱している方もおられるでしょう。
溶けた岩石が地下にあるとマグマ(magma) 、地表に出ると溶岩(lava)と呼ばれます。溶岩には、このほかに、マグマが地下浅所~地表で冷え固まった岩石、も意味しています。ご参考までに。

この先には江戸時代の溶岩がひろがっています。
しばらくは平らでしたが、徐々に上り坂になってくると、登山道の山側が切通しになっていて堆積した溶岩の層が観察できます。今まで観てきたような発泡した層だけでなく、ち密な玄武岩層も挟まっています。
火口近くまで登ると、あちらこちらから噴気が上がっているのが見えます。ここまで来ると気温が低いうえに風が強く、あったかそうな湯気に見えてしまいます。