私の趣味の本業について紹介しましょう。

大学生だった頃、地質を勉強していました。そのときはこれにずいぶん苦しめられたものです。
石を顕微鏡で観察する。

まず、石の一面を研磨剤を使って平らになるまで研磨し、スライドガラスに貼り付けます。ボンドが固まった頃、石を薄く切ります。その後、その石が0.3mmになるまで研磨剤を使ってみがいて、カバーガラスをかけます。これを薄片と呼んでいます。

薄片を観察するには、偏光顕微鏡を用います。一方向に振動する光だけを通す偏光板の上に薄片を置いた状態と、その上にさらにもう一枚、下の偏光板に直交する方向の光を通す偏光板を置いた状態で、観察します。

では、輝石安山岩を見てみましょう。上が偏光板1枚(オープンニコル)、下が偏光板2枚(クロスニコル)です。
輝石安山岩1.JPG

輝石安山岩2.JPG

クロスニコルで倍率を下げて見ると、黒い石基の中にぽつぽつと長石や輝石の斑晶があり、まるで夜空を見ているようできれいでした。
中学校理科で習いましたよね、『火山岩は石基の中に斑晶がある』って。そのときは全く実感もありませんでしたが、こういうことです。

大学で薄片を作ると、スケッチするとか、一定範囲内にある結晶の数を数えるとか、結晶の角度を測るとか、時間のかかる宿題が付いたりするので、好きな作業ではありませんでしたが、単に趣味として作るのは楽しいものです。

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